うちの鬼嫁は類まれなる内弁慶である。
もちろん大抵の人間は家庭では甘えがでるものだが、エリカの場合は少しスケールが違う。
エリカの家庭内でのイメージは、こうだ。
そう、メスゴリラだ。
人はゴリラになりうる。
内弁慶が行き過ぎるとこうなる。
エリカの場合は生態が変わる。
うちの鬼嫁の場合、根が真面目であるがゆえに
外ではなかなか本性をオープンにすることが
できない。
その反動が行き過ぎると、人はメスゴリラになる。
この写真こそ、寝起きのエリカそのものである。
そしてゴリラモードのエリカは急速に語彙力が低下する。
ハンターハンターでゴレイヌが生み出す知的でなんだか良い活躍をしてくれそうなスマートゴリラではなく、もっと無垢なメスゴリラだ。無垢の巨人と言っても良い。
(HUNTER x HUNTER 16巻より)
そしてそのボキャブラリーは片手で足りる。
イッショ(一緒)
ハラヘッタ(腹減った)
カマエ(構え)
ネムイ(眠い)
ボ(詳細不明)
正直申し上げると、メスゴリラモードのエリカはまだ非常に扱いやすい。
一方でスマートゴリラモードのエリカはいわゆる鬼嫁であり、とてつもなく強敵となる。
話は変わるが、私はよくエリカから唐突に「何か面白い話してよ」という横暴な要求を受ける。夜ご飯を食べている時、電車を待っている時、就寝前。
究極の無茶振りオブ無茶振り。常軌を逸した無茶振り。大人になったらあまりやらないやつ。
なお、驚くことにエリカにはジョークが通用しない。
地方出身であり真面目に育てられたため、冗談が分からないという。
過去に何度も会話の中でジョークを交えた回答をしたところ、
「そういうの分からないから」と突き返され、途方にくれたこともある。
そんな中で、
「何か面白い話して」
「それでも関西人なの」などと、
味噌がない状況で味噌汁を作れと言われているような、ニンニク無しでペペロンチーノを作れと言われているような、そんな気分になる。
この手の理不尽を要求される男性陣は世の中にかなり居るはずであるが、私は未だに抜本的なソルーションを見つけ出せずにいる。🦍
また、かつてセンシティブな議論でエリカの精神の高揚が頂点に達した時、
ゴリラエリカはiphoneを放り投げ、
新築のフローリングが早々に傷ついたことがある。
世の男性陣は、このような突然の不測の事態にも冷静に対処しなければならない。
大きな大きな器で受け止め、
全てを包み込んでいくのである。
先ほども
「ねえ、エリカの次はどんな人と付き合いたい?」
という、あたかも日常会話をするかのように、質問自体がトラップとなる油断も隙も無い愛の確認作業が行われた。
ここで「ん〜..もっと大人っぽい人かな」などと答えているようではコンマ2秒後には首は飛んでいる。
うちの鬼嫁ハンパねえ